『メルカリで転売を始めたいけど古物商許可は必要？』
『ヤフオクで不用品を売るのは古物商許可はいらない？』
このように心配になってしまうことがあるのではないでしょうか？
メルカリやヤフオクにかぎらず、中古品を仕入れて売る場合は古物商許可が必要になります。しかし、自分の不用品を売る場合や、小売店・メーカーで仕入れた新品を売る場合は、古物商許可は不要です。
古物営業法に違反して無許可営業をすると、逮捕されたり重い罰則を課されたりすることがありますので、十分に注意しましょう。
当コラムではメルカリやヤフオクなどで古物商許可が「必要な場合」と「不要な場合」を、現役古物商である行政書士が解説します。
メルカリやヤフオクなどの転売で古物商許可が「必要」な場合
メルカリやヤフオクなどで古物商許可が必要になるのは、主につぎのような場合です。
古物の売買をする場合には古物商許可が必要と憶えておきましょう。
古物営業法における古物とは、「一度使用された物品」「使用されない物品で使用のために取引されたもの」「またはこれらの物品に幾分の手入れをしたもの」をいいます。
この法律において「古物」とは、一度使用された物品（鑑賞的美術品及び商品券、乗車券、郵便切手その他政令で定めるこれらに類する証票その他の物を含み、大型機械類（船舶、航空機、工作機械その他これらに類する物をいう。）で政令で定めるものを除く。以下同じ。）若しくは使用されない物品で使用のために取引されたもの又はこれらの物品に幾分の手入れをしたものをいう。
古物営業法 第二条（定義）
1）中古品を仕入れて転売する場合
メルカリやヤフオク、アマゾンやリサイクルショップ、中古品の卸会社などで中古品を仕入れて転売する場合には、古物商許可が必要です。
仕入先がどこであろうと中古品を仕入て転売するときに許可が必要になります。
| 例）ヤフオクで中古品を仕入てアマゾンで売る場合など |
2）一度第三者の手に渡った新品を仕入て転売する場合
「使用されない物品で使用のために取引されたもの」とは、小売店やメーカー・卸問屋など以外の第三者(一般個人、リサイクルショップ、メルカリなど)から買った新品のことです。
つまり、基本的に一度第三者の手に渡った新品を転売する場合にも、古物商許可が必要になります。
| 例）リサイクルショップで売っている新品を買ってヤフオクで売る場合など |
3）古物(中古品や一度第三者の手に渡った新品)を仕入て修理して転売する場合
「またはこれらの物品に幾分の手入れをしたもの」のとおり古物を仕入て修理して転売する場合にも、古物商許可が必要になります。
| 例）メルカリやリサイクルショップで買った中古品を修理などして転売する場合など |
メルカリやヤフオクなどの販売で古物商許可が「不要」な場合
メルカリやヤフオクなどで販売するときも次のケースでは古物商許可が不要です。
不要なケースも意外と多くありますので、未成年や営業所がないなど古物商許可が取得できない場合は、これらのものを転売するのも一つの方法です。
1）自分の使った中古品を売る
自分の使った中古品をメルカリなどで売る場合は、古物商許可は不要です。
この言葉を見ると『仕入れた中古品を自分のものということにすれば古物商許可は不要なのではないか？』との考えもよぎります。
しかし警視庁『古物営業関係法令の解釈基準等について』で古物分類ごとの販売数目安なども決められていますので、繰り返し中古品販売する場合は許可は必要ということになります。
2）小売店やメーカーなどから仕入れた新品を転売する
ドンキホーテなどの激安小売店やメーカーなどから新品を仕入て転売する場合にも、古物商許可は不要です。
未成年や営業所の問題などで古物商許可が取得できないが転売ビジネスをしたい場合には、新品仕入れ転売が参入しやすいケースになります。
安く仕入れることができれば中古品のように品質や状態を気にする必要もないので、初心者でもはじめやすいのも魅力です。
3）無料でもらえるものを売る
無料でもらったものを販売する場合にも古物商許可は不要です。
- 無料の試供品を販売する
- 無料で引き取ったものを販売する
- 手数料をもらって引き取ったものを販売する
例えば、有料引き取りした古い家具を修理して販売する場合などは、古物商許可は不要です。
この転売方法もビジネスモデルを構築できれば稼げる転売ビジネスになるでしょう。
4）自分で海外仕入をした中古品などを転売する
自分で海外仕入れをした中古品を売る場合にも古物商許可は不要です。
ただし、海外の中古品でも輸入業者などをとおして間接的に仕入れるときは、中古品を仕入れる場合と同じ扱いになり古物商許可が必要になります。
メルカリやヤフオク転売での古物商許可まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
メルカリやヤフオクなどで古物(中古品や一度第三者の手に渡った新品)を転売する場合には、古物商許可が必要になります。
古物商許可が不要なのは下記のような場合です。
●自分が使った中古品を売る
●小売店やメーカーなどから新品を仕入て転売する
●無料でもらえるものを売る
●自分で海外仕入れをした中古品を売る
無許可販売は逮捕や罰則が課されることがありますので、古物商は必ず許可を取得してからスタートしましょう。
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