建設キャリアアップシステム(CCUS)の事業者登録について行政書士が解説

 

『元請にCCUSの事業者登録するように言われた』
『CCUSの事業者登録をしたいけどどうすればいいのかわからない』

このようにお困りの方は多いのではないでしょうか。

建設キャリアアップシステム(CCUS)は、2023年度から公共工事では原則義務化される予定です。大手建設会社が元請となる民間工事などでも、同様の運用をすることが多くなるでしょう。このような背景がありますので、CCUSの事業者登録は急務といえます。

そこで当コラムではCCUS登録申請代行をおこなう行政書士が、事業者情報登録の概要について解説します。

CCUSの登録について理解して一刻も早く登録し、未登録のデメリットを回避していただけたら幸いです。

 

1.建設キャリアアップシステム(CCUS)とは

建設キャリアアップシステム(CCUS)とは、技能者の処遇改善と現場管理の効率化を目的とした仕組みです。

 

技能者の就業履歴や資格などを登録し、技能の公正な評価や工事の品質向上、現場の効率化につなげるシステムで、技能者と事業者双方にメリットがあります。

 

CCUSに登録した技能者には建設キャリアアップカード(ICカード)を交付して、経験や資格、受講した講習や技能などの情報を一元管理できるようになり、技能者の評価や待遇改善に結びつけます。

 

事業者も現場管理が効率化されるとともに、在籍技能者の情報をもとに施行力がわかりやすくなり、工事受注などの効率化も図れます。

 

参考資料:国土交通省「建設キャリアアップシステム(CCUS)について」

 

2.事業者情報登録の申請方法と手順フローチャート

建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録申請には下記の4つがあります。

①事業者情報登録

②技能者情報登録

③現場・契約情報登録

④施工体制登録

 

当コラムでは、この中の事業者情報登録について解説します。

 

事業者情報登録は、インターネット申請と認定登録機関申請(郵送または窓口)の2つの方法があります。自社申請または代行申請が可能で、行政書士などに依頼することができます。

 

CCUSの事業者情報登録申請

①建設キャリアアップシステムホームページからインターネットで申請する

②申請書に記入し認定登録機関で申請する(郵送または窓口)

認定登録機関申請の場合は、申請書をCCUSホームページから取り寄せしなければならず、手間がかかりますので注意しましょう。

 

また申請から登録完了まで1ヶ月くらいかかりますので、ご注意ください。

 

参考資料:国土交通省「建設キャリアアップシステム(CCUS)について」

 

3.事業者情報登録申請の登録料と支払方法

建設キャリアアップシステム(CCUS)の事業者登録料は、一人親方・個人事業主・法人(法人は資本金によって区分)によって異なります。

 

支払方法はクレジットカードまたは振込票、資本金5,000万円以上は銀行振込となります。

 

事業者情報登録は5年更新で、5年ごとに登録料が必要です。

 

また事業者が建設キャリアアップシステムの情報を管理するためには、管理者IDが最低1つ必要になります。こちらは毎年更新で毎年利用料が必要です。

 

参考資料:国土交通省「建設キャリアアップシステム(CCUS)について」

 

4.事業者情報登録申請の必要書類

建設キャリアアップシステム(CCUS)の事業者情報登録をインターネット申請する場合は、必要書類を電子化して添付しなければなりません。スキャナーで読み込むか、スマートフォンなどで写真を撮影しJPEGファイルで保存して添付すればよいでしょう。

 

必要書類は、建設業許可の有無や事業所の形態(法人、個人事業主、一人親方)によって異なります。

 

必要書類を提出する際の注意点は下記のようになります。

  • 事業者情報以外(社員名など)が記載されている場合は、必ずマスキングする
  • 確定申告書や個人事業開始届は受付印があるものにかぎられる
  • 確定申告などの電子申請の場合は、受付完了通知書などもあわせて提出する

 

 

5.建設キャリアアップシステム(CCUS)まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます。

 

2019年度より運用がスタートした建設キャリアアップシステム(CCUS)ですが、2023年度から公共工事では原則義務化される予定です。早目に登録して準備しましょう。CCUSの登録などで、不明な点などありましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

それでは、本コラムのまとめです。

 

●建設キャリアアップシステム(CCUS)は、技能者の処遇改善と現場管理の効率化を目的としたシステムで、技能者と事業者双方にメリットがあります。

●事業者情報登録は、インターネット申請と認定登録機関申請(郵送または窓口)の2つの方法があります。

●事業者情報登録申請は、自社申請または代行申請が可能で、行政書士などに依頼することができます。

●申請から登録完了まで1ヶ月くらいかかります。

●事業者登録料は、一人親方・個人事業主・法人(法人は資本金によって区分)によって異なります。事業者登録は5年更新で、5年ごとに更新料が必要です。

●建設キャリアアップシステムの情報を管理するには管理者IDが必要で、毎年利用料を支払わなければなりません。

●CCUSの事業者情報登録をインターネット申請する場合は、必要書類を電子化して添付しなければなりません。

●必要書類は、建設業許可の有無や事業所の形態(法人、個人事業主、一人親方)によって異なります。

 
 

枚方市くずは「行政書士おおむら法務事務所」は、大阪・京都の建設業許可を専門におこなっています。建設キャリアアップシステム(CCUS)などでご不明なことなどございましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

 

あわせて『建設キャリアアップシステムの登録申請代行・代理を行政書士に依頼する6つのメリット』参考にしていただければ幸いです。

  • この記事を書いた人

特定行政書士×プロライター

ビジネス・法律系記事の執筆が得意な人。会社経営歴10年。
東証一部不動産・建設会社や中小企業、社労士事務所などで「法律系事務」や「人事総務」などを長年経験。

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