一人親方が建設キャリアアップシステム登録する手続きの流れや費用

 

『一人親方だけど元請からCCUS登録するように言われたがどうしていいかわからない』
『一人親方でCCUS登録をしているけど注意点を知りたい』

 
 

建設キャリアアップシステム(CCUS)登録が必要になったときに、このように悩まれる方は多いのではないでしょうか。

そこで一人親方CCUS登録の手続きの流れや費用・注意点などについて解説します。

建設キャリアアップシステム(CCUS)の運用をおこなう「一般財団法人建設業振興基金」が発行する各種手引きを読むのはかなり大変なので、わかりやすく説明します。

このコラムを読めば一人親方CCUS登録の概要がわかります。パソコン操作や事務手続きが得意な方であれば自分で登録申請できますので、がんばって理解しましょう。

 

 

参考資料:一般財団法人建設業振興基金ホームページ

 

一人親方CCUS登録の流れ

では一人親方が建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録申請をする一連の流れを説明します。すべて登録が完了するまでに、2ヶ月から4ヶ月ほどかかりますので早目に手続きしましょう。

 

自分で登録申請された場合、80%から90%は不備修正でさらに時間がかかる可能性があります。急ぎで登録が必要な場合は、CCUS専門の行政書士に依頼するとよいでしょう。

 

1)事業者情報登録

技能者情報登録には、事業者IDを入力して紐づける必要がありますので、事業者情報登録を先におこないます。

①必要書類を準備する
②登録申請(インターネット申請または認定登録機関申請)
③確認・審査(1ヶ月から2ヶ月かかります)
④登録料の支払い
⑤事業者情報登録が完了
⑥事業者IDと管理者IDの受け取り

 

登録申請後に確認・審査があり、審査完了後に登録料の支払いです。審査に1ヶ月から2ヶ月かかります。不備があれば修正申請後に再度審査があり1ヶ月から2ヶ月かかりますので、早目に手続きをするようにしましょう。

 

2)技能者情報登録

①技能者の本人確認書類および必要書類を準備する
②登録申請(インターネット申請または認定登録機関申請)
③登録料の支払い
④確認・審査(1ヶ月から2ヶ月かかります)
⑤技能者情報登録が完了
⑥技能者IDと建設キャリアアップカードを受け取り

 

技能者情報登録も1ヶ月から2ヶ月かかります。現場によって突然必要になることもありますので、事前に登録しておくようにしましょう。

 

 

一人親方は事業者と技能者の両方に登録が基本

建設キャリアアップシステム(CCUS)には「事業者情報登録」と「技能者情報登録」があります。

 

一人親方は基本的には両方で登録します。事業者情報登録は事業者である法人、個人事業主、一人親方が行います。そして技能者情報登録は、現場に出る人は従業員や社長など全員がおこないます。

 

つまり一人親方は基本的には事業者と技能者の両方で登録する必要があるということです。

 

請負契約などは一切せずに、労働者的な働き方をする一人親方は技能者情報登録だけでも可能となっています。

 

しかし自分で事業者情報登録をしていない場合は、ほかの事業者のIDとの紐づける必要があります。

 

したがって所属する事業所(仕事をもらう事業所など)が変わるたびに技能者情報登録の修正が必要になり、非常に面倒になる可能性があります。

 

通常の一人親方 事業者情報登録+技能者情報登録の両方が必要
労働者にちかい働き方をする一人親方 ひとまずは技能者情報登録だけでも可能
所属する事業所が変わるだびに登録修正が必要で、非常に面倒になる

 

一人親方のCCUS事業者情報登録

1)一人親方の事業者情報登録に必要な費用

一人親方の事業者情報登録で必要な費用は次のようになります。

事業者登録料 0円
管理者ID利用料 年2,400円

2)一人親方の事業者情報登録に必要な書類

①建設業を営むことの証明書類

・建設業許可証または確定申告書など

 

②加入している場合は必要になる書類

・建設業退職金共済契約者証

・中小企業退職金共済制度『退職金共済手帳』

・労災保険特別加入証など

 

一人親方のCCUS技能者情報登録

技能者情報登録は簡略型と詳細型の2つがありますが、基本的には詳細型で登録しましょう。簡略型は登録基幹技能者資格や保有資格情報を登録できないので、レベル判定をおこなうことができません。

 

今後のキャリアアップなど必要なく、ひとまず登録だけしたい場合以外は、詳細型で登録されることをおすすめします。

 

技能者情報登録を完了してもらえる、建設キャリアアップカードの有効期限は10年です。有効期限はカードに記載されています。

 

1)一人親方の技能者情報登録に必要な費用

申請方法 登録方法 登録料
インターネット申請 簡略型詳細型 2,500円4,900円
認定登録機関申請 詳細型のみ 4,900円

※顔写真つき身分証明書がない場合は、認定登録機関申請しかできません

 

2)一人親方の技能者情報登録に必要な書類

①本人確認書類

・マイナンバーカードまたは運転免許証など

 

②建設キャリアアップ用顔写真(たて45mm×よこ35mm)

写真は、建設キャリアアップカードの有効期限である10年間変更できないのでご注意ください。

 

③登録情報を確認するために必要な書類

・住民票など

・健康保険被保険者証など

・年金加入証明書など

 

④保有資格などを証明する書類

・登録基幹技能者証明書類

・保有資格証明書類

・研修受講証明書類

・表彰証明書類など

 

 

一人親方CCUS登録まとめ

 

最後までご覧いただきありがとうございます。

今後の仕事やキャリアアップのことを考えると、一人親方も建設キャリアアップシステム(CCUS)登録を早目にしておいた方がよいでしょう。登録は少し手間がかかりますが、自分で登録申請すれば費用はさほどかかりません。

それでは、本コラムのまとめです。

 

 

●一人親方CCUS登録の流れ

◆事業者情報登録

①必要書類を準備する

②登録申請(インターネット申請または認定登録機関申請)

③確認・審査(1ヶ月から2ヶ月かかります)

④登録料の支払い

⑤事業者情報登録が完了

⑥事業者IDと管理者IDの受け取り

 

◆技能者情報登録

①技能者の本人確認書類および必要書類を準備する

②登録申請(インターネット申請または認定登録機関申請)

③登録料の支払い

④確認・審査(1ヶ月から2ヶ月かかります)

⑤技能者情報登録が完了

⑥技能者IDと建設キャリアアップカードを受け取り

 

●すべて登録が完了するまでに、2ヶ月から4ヶ月ほどかかりますので早目に手続きしましょう。自分で登録申請された場合、80%から90%は不備修正でさらに時間がかかる可能性があります。

 

●一人親方は事業者情報登録と技能者情報登録の両方に登録が基本

通常の一人親方 事業者情報登録+技能者情報登録の両方が必要
労働者にちかい働き方をする一人親方 ひとまずは技能者情報登録だけでも可能
⇒所属する事業所が変わるだびに登録修正が必要で、非常に面倒になる

 

●一人親方のCCUS事業者情報登録

◆一人親方の事業者情報登録で必要な費用は次のようになります。

事業者登録料 0円
管理者ID利用料 年2,400円

 

■一人親方の事業者情報登録に必要な書類

①建設業を営むことの証明書類

・建設業許可証または確定申告書など

 

②加入している場合は必要になる書類

・建設業退職金共済契約者証

・中小企業退職金共済制度『退職金共済手帳』

・労災保険特別加入証など

 

●一人親方の技能者情報登録

◆一人親方の技能者情報登録に必要な費用

申請方法 登録方法 登録料
インターネット申請 簡略型詳細型 2,500円4,900円
認定登録機関申請 詳細型のみ 4,900円

※顔写真つき身分証明書がない場合は、認定登録機関申請しかできません

 

■一人親方の技能者情報登録に必要な書類

①本人確認書類

・マイナンバーカードまたは運転免許証など

 

②建設キャリアアップ用顔写真(たて45mm×よこ35mm)

写真は、建設キャリアアップカードの有効期限である10年間変更できないのでご注意ください。

 

③登録情報を確認するために必要な書類

・住民票など

・健康保険被保険者証など

・年金加入証明書など

 

④保有資格などを証明する書類

・登録基幹技能者証明書類

・保有資格証明書類

・研修受講証明書類

・表彰証明書類など

 

 

 

大阪府枚方市くずは「行政書士おおむら法務事務所」は、大阪・京都の建設業許可を専門におこなっています。建設キャリアアップシステム(CCUS)などでご不明なことなどございましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

また『建設キャリアアップシステムの登録申請代行・代理を行政書士に依頼する6つのメリット』をご覧いただければ、CCUSについてさらにご理解いただけると思います。どうぞよろしくお願いいたします。

  • この記事を書いた人
大阪府枚方市くずは行政書士おおむら法務事務所

行政書士WEBライター

ビジネス法律系記事の執筆ならお任せください!社労士事務所&コンサル会社、中小企業と上場企業と、多彩なシーンでの人事労務を経験していますので、深みの記事作成が得意です。趣味は食べ歩きと旅行です(^^)/

【保有資格】
行政書士|宅建士|簿記2級|FP技能士|衛生管理者|著作権相談員|デジタル推進委員|WEBライター検定|WEBクリエイター能力認定

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